夏になると記録的な暑さになり、年々猛暑日が増えている日本。
涼みに行ったはずの海水浴でも、熱中症で倒れる方が毎年いらっしゃいます。
ほとんどの方は体を冷やし休憩することで回復しますが、重症化すれば亡くなることもある怖い病気です。
とくに成長途中の子供の体は、自力での体温調節が難しいので、しっかり熱中症対策をする必要があります。
浜辺だけでなく、水中にいても熱中症になるリスクはあるため、小まめな休憩や水分補給が大切になります。
熱中症対策に適した飲み物や、便利グッズもご紹介いたします。
海水浴は熱中症になるリスクが高い
炎天下にいるだけでも体力を奪われ熱中症になるリスクがありますが、海に入っていても例外ではありません。
むしろ水中にいる時こそ注意が必要です。
水中では思った以上に体力を使うので汗もかいているのですが、常に濡れているので気付きにくく、そのまま脱水症状になり熱中症を引き起こす危険性があります。
炎天下の海水浴場では気温が40℃になることもあり、水温は30℃を超える場所も。
もはやぬるま湯なので、体は冷えるどころか体内に熱がこもってしまいますよね。
しかも首から上は常に直射日光を浴びてる状態なので危険です。
水温がぬるいと感じたり、めまいや吐き気などの症状がでたら、すぐに日陰や涼しい場所に移動しましょう。
喉が乾く前に水分補給を
熱中症対策に必要不可欠なのが水分補給。
喉が渇いている時は、すでに体内の水分を多く失っている状態です。
急いで大量の水を飲んでも、その水すべてを吸収することはできないので、喉が渇く前の水分補給が大事になります。
夢中で遊んでいると忘れがちになるので、20〜30分ごとに休憩するなど、時間を決めるのも有効です。
海水浴での熱中症対策には、スポーツドリンクや経口補水液が最適です。
スポーツドリンクは汗で失われた成分がバランス良く含まれています。
疲労回復に効果のあるクエン酸や糖分も入っているので、休憩時の水分補給におすすめです。
ただし飲みすぎると糖分の過剰摂取になるので、気になる方はカロリーオフのものを選んだり、あまり汗をかいていない時の飲みすぎに注意しましょう。
経口補水液はスポーツドリンクよりも塩分が多く、糖分は少なく含まれています。
人の体液と同じぐらいの浸透圧で作られているので、水分がより早く体内に吸収できます。
脱水状態や熱中症の症状がある時は、スポーツドリンクより経口補水液を飲みましょう。
逆に熱中症対策にNGな飲み物は、糖分が多いジュース類や、コーヒーやお茶などのカフェインを含むものです。
糖分が多いと、より喉が渇いてしまったり、大量に飲むと糖分過多になります。
カフェインは利尿作用があるので、せっかく飲んでも尿で排出されてしまいます。
その場に適した飲み物を選び、小まめに水分補給しましょう。
熱中症対策に使える便利グッズ
日差しから身を守るには帽子やラッシュガードを着用しましょう。
帽子は熱がこもらないように通気性が良いものを選び、つばが大きいものや首の後ろに日除けが付いているものがおすすめです。
体を冷やすためには、ネッククーラーや瞬間冷却材が便利です。
首などの太い血管がある部分を冷やすことで、効率よく体を冷やすことができます。
最近は携帯扇風機を使っている方も多いですが、使い方には要注意。
気温35℃以上の場所ではドライヤーの風を浴びているような状態なので、扇風機を使ったことで熱中症になるケースもあります。
また、人は汗を蒸発させるときに体の熱を奪い体温を下げるのですが、温度が高い所で扇風機を使うと熱を奪う前に汗が乾いて体温を下げづらくなります。
水で濡らしたタオルを首に巻き風をあてると、タオルの水分が熱を奪ってくれるので効果的です。
目に風があたると角膜を傷つける危険性があるので、顔に風があたらないよう下向きに使いましょう。
海水浴に行く前に体調を整える
疲れていたり睡眠不足で自律神経が乱れていると、熱中症にかかりやすくなります。
普段から十分な睡眠とバランスの良い食事、適度な運動をして体調を整えることも熱中症対策になります。
朝食を取らない方もいますが、人は睡眠中にも汗をかき、朝起きたときには軽い脱水状態になっています。
海水浴に行く前に朝食を取り、水分や塩分を補給するのが好ましいです。
海水浴ですべき熱中症対策とは?正しく備えてリスクを減らす!【まとめ】
涼みに行くはずの海水浴ですが、熱中症リスクの高い場所でもあります。
小まめに休憩を取り、スポーツドリンクや経口補水液で水分補給しましょう。
体調を整え、熱中症対策のグッズをうまく使うと、熱中症リスクは下げられます。
とはいえ気温が高い日の炎天下に長時間いるのは危険です。
最近では猛暑日も増えていますから、40℃近くなる日には外出自体を控えた方がいいでしょう。
海水浴で熱中症になり救急搬送されたニュースも見かけるので、しっかり熱中症対策をして気を付けたいですね。