近年、クロスカントリースキーの人気が高まってきています。
アルペンスキーを行ったことのある方は多いですが、まだまだクロスカントリースキーの経験者は多くありません。
クロスカントリースキーには興味があるけど、もう少しアルペンスキーとの違いを知りたい。という方に向けて簡単に説明させていただきます。
クロスカントリースキーとアルペンスキーの違い
アルペンスキーは斜面を滑走するスキー、クロスカントリースキーは雪原等を歩きます。
アルペンスキーをしたことのある方なら経験があるかもしれませんが、アルペンスキーのスキー板を履いた状態で雪の上を歩くのはとても難しく、うまく進んでくれません。
クロスカントリースキーはヒールフリースキーとも呼ばれ、アルペンスキーのようにブーツの踵を固定しないで滑走します。もともとは狩猟や移動手段として発展してきたスキーの様です。
斜面を滑走するために進化したアルペンスキーと、雪の上を歩くことに特化したクロスカントリースキーでは使用する道具にも大きく違いがあります。
クロスカントリースキーの板の違い
クロスカントリースキーとアルペンスキーの板で、特に大きな違いは板の重さです。
アルペンスキーの板と比較すると、半分ぐらいの重さしかなく物によっては1kg以下の物もあるぐらいです。
幅も狭く軽いので、雪をキックして前に進みやすく作られています。アルペンスキーのように板にエッジがないことも大きな特徴です。
元々、アルペンスキー用の板はターン運動を効率よく行えるように、クロスカントリースキー用の板は前に進む運動を効率よく行えるように作られています。
クロスカントリースキー道具の違い
板だけではなく、他にもブーツやビンディング、ウェアにも違いがあります。
ブーツは滑るのではなく歩くことが目的の為、アルペンスキーのように硬いブーツではなく軟らかい素材のものが使用されています。
ビンディングも前述したようにヒールフリーと呼ばれるぐらいなので、アルペンスキーのように踵を固定しません。
ビンディングの金具のタイプには種類があるので、ブーツとビンディングの規格が合わないと使用できないので購入する際は注意が必要です。
アルペンスキーでは補助的な役割として使われているポールも、クロスカントリースキーでは推進力を得るために使用するので重要度が高いです。
クロスカントリースキーの走法による板の違い
クロスカントリースキーには、初心者にお勧めの「クラシカル走法」と、運動強度の高い「スケーティング走法」があります。
あくまで目安ですが、クラシカル走法を行う場合は身長+25~30㎝程度の長さの板を、スケーティング走法の場合は身長+15~20㎝程度のスキー板を使用します。
スケーティング走法はスキー板をスケートのように逆八の字にして進む走法ですので、あまり長いと使用し辛いようです。
クラシカル走法の板の方が長く、スケーティング走法の板の方が軽く作られています。
スキーブーツも違い、クラシカル走法はソールが軟らかく曲がりやすい物を、スケーティング走法はソールが硬く曲がりにくい物を使用します。
クロスカントリースキーの板の違い【まとめ】
クロスカントリースキーの道具は全体的に軽く作られており、アルペンスキー用の道具よりもどれも軽いです。
アルペンスキーは斜面を「滑走」するのである程度重くても問題ありませんが、クロスカントリースキーは雪を蹴って前に進む競技です。
そのためには道具は軽い方が良く、機動力を重視して作られています。
少しずつクロスカントリースキー人口も増えており、体験できるスキー場も増えてきているので興味のある方は一度体験してみてください。